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アルミブログ

2017.12.20

アルミの表面処理

様々なアルミの表面処理

アルミへの表面処理と言いますと、一般的に良く使われるのがアルマイトになりますが、このコーナーは、アルミの表面処理についてご紹介して参ります。

  1. 白アルマイト
  2. 着色アルマイト
  3. 硬質アルマイト
  4. タフラム処理
  5. アロジン処理・・・塗装前の処理
  6. 無電解ニッケルメッキ
  7. ニッケルメッキ
  8. ニッケルクローム
  9. レイデント処理
  10. 金メッキ
  11. 塗装

 

1.アルマイト処理

アルマイト処理はアルミ専用の表面処理です。処理の種類は白アルマイト処理と着色アルマイト処理の2つがあり、使用目的にあったアルマイト処理を選ぶ事が可能になります。陽極酸化処理により、アルミの表面に活性な酸素が発生し、これとアルミが反応して「酸化アルミニウム」となります。膜厚を成形していくアルミ専用の表面処理です。10μm程度となります。

 

2.硬質アルマイト処理

アルマイト処理のうち、皮膜硬さ及び耐摩耗性に優れた皮膜を「硬質アルマイト」と呼ばれております。硬質アルマイト処理は皮膜の硬さ及び耐摩耗性に優れためっき加工処理です。絶縁皮膜を望まれる場合は硬質アルマイト処理になります。膜厚を厚くすることにより、「破壊電圧」及び「耐摩耗性」は向上します。
硬質アルマイト皮膜の多くは30μm~50μm程度の皮膜厚さが一般的です。普通アルマイト処理が10μm程度と比較して「素地材質」の性質を大きく反映し、それが皮膜性能の差となって現れてきます。皮膜は通電しない「絶縁皮膜」となります。硬質アルマイトの膜厚を厚くすることにより、硬度は変化しませんが、「破壊電圧」及び「耐摩耗性」は向上します。また、「バフ仕上げ」により光沢を向上させることも可能です。しかし「クラックの発生」が顕著になります。お客さまの要望により膜厚を指定することが可能となる、近似値か○○以上ででやるのが一般的です。

 

3.タフラム処理

タフラム処理とは、硬質アルマイトよりもさらに摺動性と強度を向上させた表面処理方法の一つです。タフラム皮膜は、硬くて機械強度に優れマイクロクラック等の微細凹凸に富んだ硬質アルマイトに、厳選された微小なフッ素樹脂をタフラムプロセスにて複合した皮膜です。皮膜は硬質アルマイトとフッ素樹脂のシナジー効果を発揮させた高機能複合皮膜で、耐摩耗性向上・摺動性向上・かじり防止・スティックスリップの減少等の特長を持ちます。また、電気絶縁性・離型性・耐食性等の特性を有します。また、皮膜は均一であり、精度を要求される部品にも対応が可能です。このように優れた特長を持つ『タフラム』は幅広い業界・分野にて注目を集め、多くの装置・部品に採用され続けています。

注記:米国の「ゼネラル・マグナプレート・コーポレーション」が宇宙開発 人工衛星等の部品への使用を目的として発明されたもので、アルミニウム・アルミニウム合金の表面に硬質アルマイト処理により形成される多孔性の表面にテフロンを複合させたものです。(アルバックテクノ株式会社が国内で唯一ライセンス生産をしている商品名です。他の処理メーカーは、それぞれ商品名は違いますが、フッ素樹脂をコーティングする処理です)。要するに、国内ではタフラム処理はアルバックテクノ株式会社しかできませんが、それに似た処理は可能です。

 

4.アロジン処理

アロジン処理とは、アルミニウム表面処理のひとつであり、アルミ及びその合金上に優れた耐食性被膜を成形します。一般的なアルマイトは導電性がありませんが、アロジン処理は導電性が得られます。塗装下地としても最適です。アルミと塗装の密着が良好になります。アルミニュウムに塗装をする時、アルミと塗装の間に六価クロム化成処理被膜や三価クロム化成処理被膜を加工する事により、塗装の密着性が抜群にアップします。昨今の環境問題で大手メーカーは、六価クロムフリー対応の製品を要望されています。環境に優しい三価クロムの化成処理被膜もあります。

 

5.無電解ニッケルメッキ

無電解ニッケルメッキ処理は膜厚を均一につけることが可能で、一般的に使われる複雑な形状や精密な部品のメッキ処理に適してします。用途として化学機械工業、電気電子工業、自動車工業、精密機器工業など多く利用されています。電気を使用しないでメッキする処理のことです。メッキの膜厚が均一につくため「複雑な形状」「寸法精度を有するもの」に適しています。アルマイト処理ではなく、無電解ニッケルメッキを選択る理由は2つあり、膜厚の精度と、導電性が求められる場合。防錆目的ならば、アルマイト処理の方が勝ります。

 

6.ニッケルメッキ

ニッケルメッキ処理は、ステンレス鋼・鋳物などの材質に適しており、「耐薬品性」も優れています。仕上がりは黄色味の金属光沢になります。アルミの場合は、下地に無電解ニッケルメッキ処理を施す必要があります。ニッケルは耐食性に優れ、硬さ、柔軟性など物理的性質も良好であり、色調も良くて変色しにくく各種の素地に対して直接密着性の良いメッキができます。ニッケルは鉄に近い金属ですが、空気や湿気に対しては鉄よりはるかに安定であることから、メッキでは装飾、防食の両面に利用されています。ただし、表面は空気中でわずかに変色するため、美観の付与と保持のためにクロムメッキを施します。外観部品の軽量化したい場合は、鉄ではなくアルミ+ニッケルメッキ。一般的には使用されない。さらにピカピカにしたい場合はニッケルクローム。

 

7.ニッケルクローム

装飾クロムメッキ加工処理は表面がピカピカに仕上げることができますので「外観性」をよくしたい場合にむいています。「耐食性」にも優れているので自動車部品、機械部品に利用されています。装飾クロムメッキは、主としてニッケルめっきの保護膜として、また、クロムメッキ皮膜の高度光沢と特有の色調が活用されています。皮膜自体は、 0.1~0.5ミクロンと薄い皮膜です。ニッケル処理よりもより光沢があり外観が良いものがニッケルクロームになります。

 

8.レイデント処理

レイデント処理とは、電気メッキ的製法で処理した被膜と機能性を有するコーティングによる複合処理の事です。 特徴として電気メッキ的製法での被膜処理条件は一般的なメッキとは大きく異なり、0℃以下で処理を行います。その為、被膜形成時の熱による寸法変化および歪みが生じることなく処理することが可能です。アルミは少なく鉄系が多く、レイデント処理も商標があります(京都にグループ会社がある)レイデント処理は機能性が高いが、コストも非常に高い為、少なくとも試作段階ではお勤めではない。膜厚が上がらず、摺動性を高めることができる。膜厚が上がってもいい場合はタフラムをお薦めしています。

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