2022.2.23
アルミの豆知識
2022年2月時点 アルミの市場と入手性
2021年はアルミの地金が高騰した年になりました。
アルミの地金は3ヶ月ごとに金額が決まり、1~3月、4月~6月、7月~9月、10月~12月と年4回見直しが入ります。
2021年1月はNSP250から始まり、4月には+30円でNSP280になり、7月には+40円でNSP320になり、10月からは+30円でNSP350まで上がりました。2022年1月からはNSP390となりました。ちなみにNSPとはNew Standard Priceの略であり、正式には「NSPルール」となり、アルミにおける「地金相場」を製品の価格に反映させるルールのことです。銅やステンレスなどはこのNSPという言葉は使用しません。
その上、各材料メーカーがロールマージンを+50円上げ、我々製造業にはかなりの大打撃となっております。
さらに各メーカーの高精度板、特に板厚t8~t12はかなり入手しにくい傾向にあります。背景には、半導体不足により製造装置産業などが活発に動き出したことや、中国における需要増により供給がタイトになっていることがあります。また、SDGsに関連して、脱プラスチックや二酸化炭素排出削減のトレンドに支えられ、飲料容器のアルミ化が加速する見通しがあるなど、さらにアルミの需給バランスが圧迫される傾向にあります。
中国においては、雲南省を中心に製錬所新設・増設が進んだものの、水力発電減による電力不足がネックとなり、アルミが減産となっているとの情報があります。その後政府は石炭価格抑制策を打ち出したものの、電力不足は継続しており、減産につながるとみられています。まだまだアルミ地金の入手については見通しがつきません。
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