2020.1.01
アルミの豆知識
アルミのデメリットについて
今回は、アルミのデメリットについて考えてみたいと思います。
つい先日の出来事ですが、アルミの材料A5052でロー付けの作業を、ロー付け業者に依頼しました。
出来上がった品物を見てびっくりです。品物が溶けて悲惨な状態になっていました。なぜなら、アルミは融点が低い為に、温度管理が必要だからです。アルミの融点とロー材の融点が近いとどちらも溶けてしまう為、ロー材もしっかりと選定することが必要です。
特にA5052は、切削性を良くするためにマグネシウム等が含まれているので、マグネシウムがロー付けに悪影響を及ぼすそうです。
私たちが知らない事はまだまだあるのだと、改めて感じ入りました。
これ以外にアルミのデメリットとしては、アルミは切削加工しやすく軽量なのですが、材料自体が柔らかいために、傷が付きやすいという事です。素材そのままで使いますと傷だらけになってしまいます。
更に強度的な事をいいますと、鋼材には劣りますので鋼材と同じ強度を得ようとすると、それなりの容積が必要となります。また、アルミニウムは鋼材よりも材料が高価なため、コストメリットが出せません。
溶接構造におきましても、先程のロー付け同様に鋼材と比べて高度な技術が必要になります。したがって、アーク溶接技術等の技術レベルの向上も必要です。
このようにアルミにもデメリットがありますが、昨今の情勢としてアルミ合金は、より機能がUPし充実してきております。さきほど強度は鋼材より低いと説明しましたが、鋼材に近い強度の合金も開発されていると、聞いております。今後ともアルミの需要は増えていくでしょう。
アルミ切削.comでは、今後とも技術の向上と知識の集積により、皆様により良い製品を提供して参ります。アルミの加工は、アルミ切削.comにぜひお声かけ下さい。