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アルミブログ

2020.6.26

アルミの豆知識

アルミのこれからの動向について

今までアルミニウムの事に関して、色々と書いてきましたが、今回はアルミの今後の動向と、日本の製造業の今後について書いてみたいと思います。

昨年より、アメリカと中国の貿易摩擦により日本の製造業も大きな打撃を受けています。その上、今回のコロナウィルスにより更なる大きな打撃を受けています。中小企業のほとんどが、大打撃を受けているのは周知の事実です。今を生き残る事が、私たちのこれからの大きな課題です。

 

そんな中で、アルミニウムの今後の動向について考察してみますと、一番大きな課題は、日本でアルミの精錬をしていない事です。昔は精錬もやっていたみたいですが、今はやっていないのが現状です。アルミニウムがここまで大きな飛躍を遂げた理由としては、以前にも何回か書かせて頂きましたが、軽い、錆びにくい、さまざまな形に加工しやすい、熱や電気をよく通すなど他素材と比べて多くの優れた特性を持っているからでしょう。

このような特性を活かし、アルミニウムは輸送機器、建築資材、半導体製造機械、ロボット機器、食品機械など、幅広い製品に不可欠な素材としてその用途を広げてきました。日本のアルミ産業も高度成長期に飛躍的に増大し、今日まで順調に需要を伸ばしてきました。

 

しかしそれ以上に、アルミの需要を伸ばしてきたのが中国です。

現状では、日本の20倍程度の需要と思われます。また中国はアルミの精錬も行っておりますので、より顕著な伸びを見せています。

日本は、今後とも他国頼りのアルミの受注となりますので、素材そのものの確保をいかに行っていくかが大きな課題となってきそうです。

 

2年~3年ほど前、半導体産業が大変忙しかった時に、私たち中小企業にとって大きな問題が発生致しました。 アルミの高精度板(アルハイスorYH52)の10mmと12mmが中々手に入らない時期があったのです。この高精度板は機械のベースとして使われるのですが、高精度板は平面精度が良いので、板厚を削らずにそのままで使用できます。 コストを下げるためにも大変有効な材料です。

この高精度板が入手できなかった要因としては、どうも大手メーカーが事前に10mmと12mmを押さえたのが原因だったようです。このようなことで市場にアルミ高精度板の10mmと12mmがなかなか出回らなくなり、何社にも分けて材料を調達した事を覚えています。 お客様にも事情を説明し、納期をぎりぎりに調整して頂いたこともありました。

 

この高精度板は商社からの依頼品だったのですが、商社でも手に入らない程の難しい局面だった事を思えば、今後も同様のことが起こる可能性はあると思います。

 

今後、中国がどのような動きをしてくるか解りませんが、中国の動向がアルミニウムの生産にも大きくかかわってくると思われます。今はアメリカとの貿易摩擦とコロナウィルスの影響で、中国の生産が落ちていますので、アルミニウムの材料は供給過剰になっていくと予想されます。

 

しかし、中国の生産が立ち直れば、世界一のアルミ需要国ですので今後もその動向を把握していかなければなりません。精錬所がない日本は、アルミニウムを100%輸入に頼っている状態なので、そこの対応を間違えると、製造業にとっては大きな痛手となります。

精錬の部分をいかに押さえて行くかが、今後の大きな課題になると考えます。

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